雑学

複利はなぜ雪だるまに例えられる?お金が増える仕組み

2026年7月 · 読了3分
複利はなぜ雪だるまに例えられる?お金が増える仕組み

複利とは、ついた利子を元本に組み入れて、その合計に次の利子をかける仕組みです。利子が利子を生むため、同じ金利でも単利より増え方が速くなります。

ただし、効き目がはっきり見えるまでには長い時間がかかります。雪だるまに例えられる理由も、じつはこの「時間」にあります。

足し算か、掛け算か

全国銀行協会の説明では、単利は最初に預けた元本にだけ利子がつく方式です。元利合計は「元金×(1+年利率÷100×預入期間)」で求めます。

いっぽう1年複利の元利合計は「元金×(1+年利率÷100)の年数乗」です。足し算だったものが掛け算に変わる、ここが分かれ道になります。

ただし、最初のうちは差がほとんど開きません。100万円を年利3パーセントで預けると、10年後は単利で130万円、複利で約134万4千円。開いた差は4万4千円ほどです。

なぜ雪だるまなのか

複利では、増えた分がそのまま翌年の元本になります。元本が大きくなれば、金利が同じでも1年に生まれる利子の「額」そのものが増えていきます。

雪だるまを転がすと、玉が大きくなるほど一回転で巻き取る雪の量が増えるのと同じ構造です。さきほどの100万円は、20年で約180万6千円、30年で約242万7千円になります。

単利の30年後は190万円ですから、差は10年時点の4万4千円から52万7千円へと広がります。増え方が加速するのは、あくまで後半に入ってからです。

複利の効果は、金利が高いほど、そして運用期間が長いほど大きくなります。財務省中国財務局はこの2つを効果を決める条件として挙げています。

裏を返せば、期間が短ければ金利が高くてもたいして変わりません。

2倍になる年数がわかる「72の法則」

どれくらいの時間が必要かは、暗算で見当がつきます。野村證券の用語解説によると、72を金利(パーセント)で割れば、複利で元本が2倍になるまでのおおよその年数が出ます。

年利3パーセントなら72÷3で約24年。実際に1.03を24回かけると2.03倍になり、答えはほぼ一致します。

なぜ72なのかというと、計算上ぴったり合う数は約69.3だからです。それでも72が使われるのは、2でも3でも4でも6でも8でも9でも割り切れて、暗算しやすいからです。

精度をわずかに譲って、使いやすさを取った数字だといえます。この法則は、低金利のときの厳しさも同時に教えてくれます。

同じ解説では、年利0.01パーセントの場合、100万円が200万円になるまで約7200年かかると示されています。

複利にならない場合もある

利子を受け取って使ってしまえば、元本は増えません。その時点で単利と同じ増え方に戻ります。

複利になるのは、利子を元本に組み入れたときだけです。もうひとつ見落としがちなのが、この計算が借りる側にも同じように働くことです。

支払わずにいる利息が元本に組み入れられれば、こんどは返す金額のほうが加速していきます。増える側だけの話ではありません。

複利は魔法ではなく、掛け算を何回繰り返せるかという話です。金利は自分では決められませんが、年数は今日から数え始められます。

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