食べ物
ご飯をよく噛むとなぜ甘くなる?唾液のはたらき
ご飯を噛むほど甘くなるのは、唾液に含まれる酵素が、でんぷんを甘い糖に変えているからです。
白いご飯をいつもより長く、30回ほど噛み続けてみてください。最初はほとんど味のなかったご飯が、だんだんほんのり甘くなってきます。砂糖など加えていないのに、口の中で甘みが生まれる。この現象には、唾液のはたらきが関わっています。
ご飯の主成分は「甘くない糖」
ご飯の主成分はでんぷんです。でんぷんは、ブドウ糖という甘い粒が何百・何千と鎖のようにつながってできています。ただ、つながったままでは大きすぎて、舌の甘みセンサーが反応できません。だから炊きたてのご飯を一口食べただけでは、甘みをほとんど感じないのです。
唾液の酵素が鎖を切っていく
唾液には、アミラーゼというでんぷんの鎖を切る酵素が含まれています。噛めば噛むほどご飯と唾液が混ざり、鎖が短く切られて、麦芽糖という甘い糖に変わっていきます。噛むうちに感じるあの甘みは、口の中で今まさに作られたての糖の味です。
消化は口の中から始まっている
「消化は胃や腸でするもの」と思われがちですが、実際には最初の消化は口の中で始まっています。よく噛むことは、味わいを引き出すと同時に、胃腸の仕事を先に少し済ませてあげることでもあります。早食いよりよく噛むほうが体にいいと言われるのには、こうした理屈があるのです。
今日のご飯で、ぜひ一度試してみてください。噛むほどに甘くなる変化は、自分の体で確かめられる一番身近な化学実験です。
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