からだ

寒いとなぜ鳥肌が立つ?遠い祖先から受け継いだ体の名残

2026年 · 読了3分
寒いとなぜ鳥肌が立つ?遠い祖先から受け継いだ体の名残

寒いときの鳥肌は、体毛の多かった時代の名残です。いまの人間にはほとんど役に立っていません。

冷たい風に当たったとき、腕にぶつぶつと鳥肌が立つことがあります。よく見ると、毛が逆立って皮膚が粟立っている状態です。実はこの反応、いまの私たちには防寒の効果がほとんどありません。ではなぜ起きるのでしょうか。

毛穴の周りの筋肉が縮んでいる

皮膚の毛穴の一つひとつには、立毛筋という小さな筋肉がついています。寒さを感じると、この筋肉が反射的にぎゅっと縮み、毛を引っ張って逆立てます。毛の根元が持ち上がることで、皮膚の表面にあの小さなぶつぶつができるのです。

毛を立てるのは空気をためるため

この反応は、毛がふさふさした動物では立派に役立っています。毛を逆立てると、毛と毛のあいだに空気の層ができます。空気は熱を伝えにくいので、これが天然のダウンジャケットになって体温を守るのです。寒い日に鳥が羽毛をふくらませて丸くなるのも、同じ理屈です。

人間に残った「使われない機能」

人間は進化の過程で体毛のほとんどを失いました。それでも毛を立てるしくみだけは残っていて、寒さに反応して今も律儀に働きます。鳥肌は、体毛の多かった遠い祖先から受け継いだ、いわば体に残る古い道具なのです。

ちなみに、恐怖や感動でも鳥肌は立ちます。これも動物が敵を前に毛を逆立てて体を大きく見せた反応の名残と考えられています。何気ないぶつぶつの中に、何百万年もの歴史が刻まれているのです。

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