1年は365日ではない。うるう年が生まれた理由とは
「1年は365日」は、少しだけ間違っています。地球が太陽を一周する時間は、365日と約5時間49分。
この端数を放っておくと、暦と季節は少しずつずれていきます。それを防ぐ工夫がうるう年ですが、ルールは「4年に一度」だけでは終わりません。
365日と回帰年のずれ
季節が一巡する1年の長さを、回帰年といいます。国立天文台によると、その長さは約365.24219日。
時間に直すと365日5時間48分45秒です。カレンダーの365日との差は、1日の4分の1ほど。
小さな数字ですが、100年ためると24日を超えます。何も調整しなければ、100年後の春分は3月20日ごろではなく、4月中旬に来ることになります。暦の上の日付と、実際の季節が離れていくわけです。
地球が太陽を一周するのにかかる時間は、365日と約5時間49分です。この端数は1年ではわずかですが、放っておくと季節と暦がずれていきます。
4年に一度では多すぎる
紀元前46年に古代ローマで始まったユリウス暦は、この端数をちょうど6時間とみなしました。6時間が4回で24時間、つまり4年に一度だけ2月に1日を足せば帳尻が合う、という考え方です。
ところが実際の端数は5時間49分弱。6時間より約11分短いのです。
たった11分でも1600年分たまれば無視できません。ユリウス暦は約128年で1日ずれていき、16世紀には暦と季節の食い違いが誰の目にも見える大きさになっていました。
100年と400年の例外
1582年、ローマ教皇グレゴリウス13世が暦を改めます。まず、たまった10日を消しました。
1582年10月4日(木)の翌日を、10月15日(金)にしたのです。そのうえで、うるう年の条件に例外を加えました。
西暦が4で割り切れる年はうるう年。ただし100で割り切れる年は平年に戻す。
さらに400で割り切れる年はうるう年にする。この三段構えによって、400年間のうるう年は100回ではなく97回になります。
1900年が平年で、2000年がうるう年だったのは、この最後の例外があるからです。
残る誤差は3200年で1日
うるう年を3回減らした結果、1年の平均は365.2425日になりました。回帰年の365.2422日との差は、わずか0.0003日。
1年あたり約26秒です。この誤差が1日分たまるまでには、約3200年かかります。
私たちが使っているカレンダーは、日常の感覚ではずれが無いに等しい精度で季節についていっているのです。
なぜ2月なのか、日本ではいつからか
うるう日が2月にあるのは、古代ローマの暦で3月が年の初め、2月が年の終わりだったからです。調整の1日は、年末にあたる2月に足されました。
その名残が、いまも2月29日として残っています。日本がグレゴリオ暦に切り替えたのは1873年(明治6年)1月1日から。
うるう年の法的な根拠は、いまも明治31年(1898年)の勅令第90号「閏年ニ関スル件」です。この勅令は西暦ではなく、神武天皇即位紀元(皇紀=西暦+660)の年数で判定すると定めています。
ただし計算結果は、グレゴリオ暦のルールとまったく同じになります。
2月29日は、地球の公転で余った端数を、人間が計算で埋めた跡です。次にその日が来るのは2028年。
カレンダーでその日を見つけたら、100年と400年の例外まで含めて設計された暦だと思い出してみてください。
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