ブラックフライデーの偽サイトはなぜ見分けにくい?買う前の確認点と、買ってしまった後の対処
※この記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。リンク先のショップで購入・申し込みをされると、紹介料が入ることがあります。
偽の通販サイトが見分けにくいのは、本物の店の画像や会社情報を流用し、検索結果やSNSの広告にもまぎれて出てくるからです。国民生活センターも、チェック項目に当てはまらない偽サイトがあると明記しています。1つの項目で決めず、いくつかの点を重ねて確かめるのが基本です。
2026年のブラックフライデーは11月27日(11月の第4金曜日)です。この記事では、セールの前に知っておきたい偽サイトの仕組みと確認点、支払い方法ごとの対処の順番をまとめます。
偽サイトで起きること
警察庁の説明では、偽ショッピングサイトは注文と代金の振込を受けたうえで、商品を送らないか偽物を送る詐欺サイトです。国民生活センターの資料をもとにすると、被害は大きく3つの形に分かれます。
- 入力したクレジットカードの情報を盗まれ、不正に使われる
- 銀行口座に前払いしたのに、商品が届かない
- 代金引換で受け取ったが、届いたのは広告と違う偽物や粗悪品だった
相談の数も少なくありません。国民生活センターに寄せられた偽サイトの相談は、2021年度に12,648件でした。月別に見ると、11月は931件でした。12月は1,260件、翌年1月は2,603件です。1年度分だけの例ですが、年末から年明けにかけて多くなっていました。
セールの時期に気づきにくくなる理由
セールの時期は「いつもより安い」のが当たり前になります。そのため、偽サイトの典型である大幅な値引きが目立たなくなります。そのうえで偽サイトには、本物らしく見せる工夫がいくつも重なっています。
1つ目は、入口が普段と同じことです。警察庁は、偽サイトが検索結果の上位や、ふだん使うSNSの広告に出ることがあると注意しています。本物の事業者のサイトが書き換えられ、検索結果から偽サイトへ誘導される例もあります。
2つ目は、中身の流用です。国民生活センターの2026年6月の発表では、フリマサイトの画像や文言を流用した通販サイトが確認されました。事業者情報に、実在する無関係の会社の住所や名前を無断で載せていた相談事例もあります。
3つ目は、文章の自然さです。フィッシング対策協議会の2026年9月分の報告では、AIで作ったとみられるメールが多く、受信者の氏名入りのものも確認されています。「日本語がおかしいから偽物」という見分け方は、以前ほど効きません。
同じ報告では、9月のフィッシング報告が94,661件ありました。かたられたブランドはAmazonが約33.2%で最も多く、業種ではEC・通販系が約47.9%を占めます。偽サイトへの入口は、広告だけでなく「大手通販を装ったメール」にもあります。
買う前に見る8つの点
国民生活センター・消費者庁・警視庁が挙げている確認点を、3つのまとまりに整理しました。当てはまる点が多いほど注意が必要です。ただし、全部に当てはまらなくても偽サイトのことはあります。
| 見る場所 | 疑うサイン |
|---|---|
| 見た目 | 1. URLがブランドの正式な表記と少し違う 2. 日本語の字体や文章が不自然(旧字体が混じるなど) 3. 入手困難な品やブランド品が極端に安い |
| お店の情報 | 4. 住所がない、番地まで書かれていない、無関係の会社のもの 5. 連絡先が問い合わせフォームやフリーメールだけ 6. キャンセル・返品・返金のルールがどこにも書かれていない |
| 支払い | 7. 支払い方法が銀行振込のみなどに限られる 8. 振込先の口座名義が個人名 |
この表に加えて、3つの習慣が役に立ちます。
- 商品ページだけでなく、トップページや他の商品ページも見る(国民生活センター)
- 会社概要の名前や住所を検索し、別の会社の情報を盗用していないか調べる(警視庁)
- 「品薄」「本日限り」などの急がせる表示が出ても、その場で決めない(警察庁)
気になるサイトは、JC3(日本サイバー犯罪対策センター)が協力する「SAGICHECK」で確かめる方法もあります。ただし、サービス自身が「判定は完璧ではない」と書いています。結果は判断の参考程度に留めてください。
今週からできる3つの備え
- よく使う通販は、公式アプリかブックマークから開く。検索結果や広告、メールのリンクを入口にしないだけで、偽サイトに迷い込む機会が減ります。
- 注文を確定する前の「最終確認画面」を保存する。国民生活センターは、これを習慣にするよう勧めています。最終確認画面がない、または表示が不十分で誤認した場合は、契約を取り消せる場合があります。そのときの証拠になります。
- 手続きの途中で支払い方法が変わったら止める。警視庁は、途中で急に銀行振込のみになったら手続きをやめるよう呼びかけています。
セキュリティソフトの詐欺サイトをブロックする機能も、備えの1つになります。ただ、ソフトを入れても判定をすり抜けるサイトはあります。上の3つと組み合わせて使うものです。
支払い方法で変わる「取り戻しやすさ」
偽サイトだと気づいたあとの動き方は、どの方法で払ったかで変わります。国民生活センターの資料にある範囲でまとめました。
| 支払い方法 | 取り戻せる見込み | 最初にすること |
|---|---|---|
| クレジットカード | 対応が得られる場合がある | できるだけ早くカード会社に連絡する |
| 銀行振込 | 非常に難しい。国内の口座が凍結されれば、振り込め詐欺救済法で一部か全部が戻る可能性がある | 振込先の銀行に事情を伝え、警察に届ける |
| コード決済 | 非常に難しい | 警察に届けたうえで、決済サービスの事業者に情報を伝える |
| 代金引換 | 代引きを請け負った宅配事業者に返金や補償を求めるのは難しい | 消費者ホットライン188に相談する |
コード決済では、店への「支払う」ではなく、個人のアカウントへ「送る」機能で払わせる手口も確認されています。送金先が個人に見えたら、その時点で止めてください。
買った後に気づいたときの順番
警視庁の案内をもとにした順番です。
- カード番号を入力したなら、すぐカード会社に連絡して支払いを止めてもらう
- IDとパスワードを入力したなら、同じものを使っているサービスをすべて変える。不審なサイトを開いた端末は、ウイルス対策ソフトでスキャンする
- 証拠を時系列で残す(サイトのURLと画面・運営会社の情報・購入日時・振込先の口座名義・振込明細・やり取りの記録)
- 最寄りの警察署かサイバー犯罪の相談窓口に届ける。お金の取り戻し方に迷ったら、消費者ホットライン188にも相談する
国民生活センターの資料には、在庫切れを理由に「返金はLINEで連絡を」と言われた相談も載っています。返金のつもりが送金になっていた事例があるため、こうした誘いには応じないでください。
詐欺サイトのブロック機能があるソフト
ここまでの確認と備えは、ソフト無しでもできます。そのうえで、うっかり開いた偽サイトを止める仕組みを足したい人向けに、メーカーが詐欺サイトのブロック機能を説明している製品を2つ選びました。どちらも、入れれば防げるわけではありません。
Windowsには標準でMicrosoft Defenderが入っています。Microsoftの案内では、互換性のある他社のウイルス対策ソフトを入れると、Defenderは自動でオフになります。価格は台数・年数や時期で変わるので、リンク先の公式ストアで確かめてください。
ウイルスバスター クラウド(トレンドマイクロ公式ストア)。公式の対応表では、フィッシング詐欺のブロックを含むネット詐欺対策が、Windows・Mac・Chromebook・Android・iPhone/iPadのすべてで使えます。メーカーの説明では、危険なWebサイトをAI技術で判定し、偽の金融機関やショッピングサイトへのアクセスをブロックします。3台まで使える1年版があります。
向いている人:家族のパソコンとスマホをまとめて守りたい人。向かない人:自動更新を避けたい人。
注意:「あんしん自動更新」を選ぶと、更新時に登録したカードから自動で課金されます。止め方はメーカーの案内を確認してください。iPhone/iPadとChromebookでは、ウイルス対策の機能は対象外です。
公式ストア:ウイルスバスターのご購入はこちら![]()
ESET HOME セキュリティ エッセンシャル(キヤノンITソリューションズ)。メーカーの説明では、独自のフィッシング対策で詐欺サイトへのアクセスをブロックします。URLだけでなく、ブラウザーに表示された最終的なHTMLも解析するしくみです。パソコン・スマホ・タブレットに対応し、1台3年の版があります。管理画面のESET HOMEで、離れて暮らす親の端末も含めて保護の状態をまとめて確かめられます。
向いている人:親の端末の状態も自分で確かめたい人。向かない人:台数の多い家庭で、1台ずつ買うのが手間な人。
注意:自動更新の有無は購入前に公式ストアで確認してください。自動更新の場合、更新時に自動で課金されます。止め方はメーカーの案内を確認してください。
公式ストア:AI時代のネット詐欺からあなたと家族を守るセキュリティソフト![]()
よくある疑問
- 代金引換なら安全ですか?
- 安全とは言えません。国民生活センターによると、代引きを使った通販の相談のうち「偽物や連絡不能等」は2024年度に52.5%でした。受け取ってから払えても、届いた物が偽物のことがあります。代引きを請け負った宅配事業者に返金を求めるのも困難です。
- 検索で上位に出たサイトなら本物ですか?
- 本物とは限りません。警察庁は、偽サイトが検索結果の上位やSNSの広告に出ることがあると注意しています。よく使う店は、公式アプリかブックマークから開いてください。
- ネット通販はクーリング・オフで取り消せますか?
- できません。国民生活センターによると、通信販売にはクーリング・オフの制度がありません。返品できるかは店が決めたルールに従い、ルールが書かれていなければ、受け取った日を含めて8日以内なら自分の負担で返品できます。
- 「返金するのでLINEで連絡を」と言われました
- 応じないでください。国民生活センターは、返金の手続きのつもりが送金になっていた事例を紹介しています。消費者ホットライン188に電話すると、近くの消費生活相談窓口につながります。
まとめ
偽の通販サイトが見分けにくいのは、検索結果や広告に普段どおりの顔で現れ、本物の画像や会社情報を流用しているからです。チェック項目に当てはまらない偽サイトもあるため、見た目・お店の情報・支払いの3か所を重ねて確かめます。
11月27日のブラックフライデーまでに、よく使う通販サイトをブックマークに入れ、「最終確認画面を保存する」習慣を始めてみてください。払ってしまったら、カード会社や銀行への連絡を最初にします。
参考にした資料
- 国民生活センター — その通販サイト本物ですか!?“偽サイト”に警戒を!!(2023年1月)
- 国民生活センター — 悪質通販サイトにご注意ください(2026年6月)
- 国民生活センター — 代引き配達を利用したインターネット通販のトラブルにご注意(2025年8月)
- 国民生活センター — 通信販売はクーリング・オフできません(見守り新鮮情報 第211号)
- 警察庁 — 偽ショッピングサイト・詐欺サイト対策
- 警視庁 — 偽ショッピングサイト・詐欺サイトに気を付けよう
- 消費者庁 — 「偽サイト」にご注意ください!
- 消費者庁 — インターネット通販トラブル
- フィッシング対策協議会 — 2026/09 フィッシング報告状況
- SAGICHECK
- Microsoft サポート — Windows セキュリティ アプリのウイルスと脅威の防止
- トレンドマイクロ — ウイルスバスター クラウドの機能
- キヤノンMJ — ESET HOME セキュリティ エッセンシャル