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スマホにセキュリティソフトは必要?iPhoneとAndroidの違いと選び方

2026年11月公開 · 読了9分
鎖と南京錠が巻きつけられたスマートフォン

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スマホのセキュリティ対策は、ソフトを買う前に、標準の設定を見直すことが先です。ソフトは、標準の守りで足りない部分を足す道具と考えると選びやすくなります。

何が足りないかは、iPhoneとAndroidで違います。この記事では、2つのOSの守りの仕組みの違いと、ソフトを選ぶときに見る点をまとめます。

スマホの被害は「不正アプリ」と「偽サイト」が中心

IPA(情報処理推進機構)の「情報セキュリティ10大脅威 2026」の個人向けには、「不正アプリによるスマートフォン利用者への被害」が入っています。2016年に初めて選ばれ、今回で11年連続11回目です。

不正アプリとは、便利なアプリや更新を装って入り込むアプリのことです。連絡先を抜き取ったり、勝手にSMSを送ったりします。フィッシング対策協議会の2026年9月の月次報告でも、アップデートや申請手続きを装って不正アプリへ誘導するメールが急増し、特にAndroid向けが目立つとされました。

もう1つの柱が、偽のログイン画面や偽の通販サイトに誘う手口です。こちらはOSを問わず、iPhoneでも起きます。

iPhoneとAndroidで守りの仕組みはこう違う

2つのOSは、アプリの入り口の管理のしかたが違います。

iPhoneとAndroidの標準の守り(Apple・Googleの公式ページをもとに作成、2026年11月時点)
項目iPhoneAndroid
アプリの入手先Appleが配信を一元的に管理(EU域内では別のマーケットも可)Playストアのほか、設定しだいで他の入手先からも入れられる
標準のチェックコード署名で改ざんを確認し、アプリが動ける範囲を制限(サンドボックス)Google Playプロテクトが、入れる前と入れた後のアプリをチェック
不正アプリの注意点IPAが説明した不審アプリの事例では、iPhone・iPadにはインストールされなかった「提供元不明のアプリ」を許可すると、偽サイトから入れさせられる例がある

iPhoneでは、アプリはAppleが管理する配信を通るのが基本です。アプリごとに動ける範囲が区切られていて、ほかのアプリのデータに勝手に触れません。

Androidには、Google Playプロテクトが標準で入っています。初期設定でオンになっていて、Playストア以外から入れたアプリも含めて端末をチェックし、有害なアプリが見つかれば警告します。無効化や削除まで行うこともあります。

Androidで被害が起きる流れと、設定で防げる部分

IPAが2018年に紹介した事例は、宅配業者をかたるSMSから始まります。リンク先の偽サイトでAndroid向けのアプリを入れさせ、入れると端末から知らない相手へSMSが勝手に送られました。このアプリは、連絡先の読み取りや録音など、多くの権限を求めていました。

この流れの途中には、自分で止められる関門が2つあります。

  1. 「提供元不明のアプリ」の許可をオフにしておく。公式マーケット以外からのインストールの警告が出たら、キャンセルします。
  2. 不必要な権限を求めるアプリは入れない。フィッシング対策協議会は、正規のアプリストアでもすり抜けるアプリがあると説明しています。開発元・提供元も確かめます。

Playプロテクトがオンになっているかは、Playストアのアプリで確かめられます。右上のプロフィールアイコン→[Playプロテクト]→設定アイコンと進み、[Playプロテクトによるアプリのスキャン]がオンになっているかを見ます。

入れてしまった場合は、IPAの案内では次の順に進めます。機内モードにする→アプリを削除する→初期化する→各サービスのパスワードを変える→キャリア決済の請求を確かめる。NTTドコモは、覚えのないSMSの通信料や電池の減りの速さを、気づくきっかけに挙げています。高額の請求があれば、消費者ホットライン「188」に相談できます。

ソフトにできること・できないこと

スマホ向けのセキュリティアプリは、OSによって使える機能が違います。ここではトレンドマイクロの公式ヘルプにある、ウイルスバスター モバイルの機能表を例にします。

ウイルスバスター モバイルの主な機能とOS(トレンドマイクロ ヘルプセンターをもとに作成、2026年11月時点)
機能AndroidiPhone・iPad
アプリのスキャン○-
詐欺サイト・危険なサイトのブロック○○
SMSなどのメッセージのチェック○(警告を表示)○(別のフォルダに振り分け)
広告のブロック-○

同じ会社のウイルスバスター クラウドの対応表でも、「ウイルス対策」はiOS・iPadOSが「-」で、「ネット詐欺対策」はすべてのOSで使えます。

つまり、iPhone向けアプリの役目は、ウイルスの駆除ではありません。偽サイトや詐欺メッセージへの備えが中心です。Android向けは、それに加えてアプリのスキャンができます。

一方で、ブラウザにも偽サイトを警告する機能が標準で入っています(Googleセーフブラウジングなど)。ソフトを入れると、この守りが二重になる、という位置づけです。

第三者機関の試験は「標準でも合格」と読む

Android向けのアプリは、海外の試験機関が定期的に比べています。ドイツのAV-TESTは、2026年9月に14製品を試しました。保護・動作の軽さ・使いやすさを各6点、合計18点満点で採点し、10点以上を認証としています。

この試験で、標準のGoogle Playプロテクトは17.5点で認証を得ました。有料のNorton 360は18点です。AV-Comparativesも、2026年6月にAndroid 16で9製品を評価しています(3,000以上の最近のマルウェアと、正常なアプリ500本での誤検知を測定)。

ここから言えるのは、「標準の機能でも認証の基準は満たしている」ということです。有料のほうが満点に近い製品は多いものの、試験は端末や設定の条件しだいで変わります。点数の小さな差で優劣は決めつけられません。⚠ iPhone向けのアプリを比べた第三者の試験は、今回の調べでは見当たりませんでした。

選ぶときに見る5つの点

ソフトを足すと決めたら、次の5点を確かめます。

総務省はパソコン向けの説明で、有償ソフトは料金を払い続けないと更新が止まると注意しています。体験版を放置すると、標準の機能が止まったままの例もあります。スマホでも、使わなくなったアプリは契約と一緒に見直します。

セキュリティアプリを足すなら

家族のAndroidに詐欺サイトの警告やアプリのスキャンを足したい人、パソコンとまとめて管理したい人は、市販のソフトを選ぶ手があります。どのソフトも、入れれば被害を防げる道具ではありません。提供元不明のアプリをオフにすることと、OSの更新が先です。価格は台数・年数や時期で変わるので、リンク先の公式ストアで確かめてください。

ウイルスバスター クラウド(トレンドマイクロ)。Windows・Mac・Chromebook・Android・iOS・iPadOSで使え、1本で3台までです。1年版と3年版があります。iOS・iPadOSでは「ウイルス対策」は対象外で、「ネット詐欺対策」が使えます。スマホ1台だけなら、スマホ専用のウイルスバスター モバイルもあります。
向いている人:家族のパソコンとAndroidスマホをまとめて守りたい人。向かない人:iPhoneだけで、ウイルスの駆除を期待している人。
注意:公式ストアには「あんしん自動更新」があり、期限の前月末までに1年分の更新料金が自動で引き落とされます。止め方はメーカーの案内を確かめてください。
公式ストア:ウイルスバスターのご購入はこちら

ESET HOME セキュリティ エッセンシャル(キヤノンITソリューションズ)。フィッシング対策(ネット詐欺対策)の機能があります。対応OSはWindows・macOS・Android・iOSで、台数は1台・3台・5台、期間は月額・1年・3年から選べます。⚠ 2026年11月時点の公式ページでは、iPhone用アプリは「App Storeの承認後に公開予定」とされています。
向いている人:Androidとパソコンで詐欺サイトの警告を足したい人。向かない人:今すぐiPhoneで使いたい人。
注意:自動更新の有無は購入前に公式ストアで確かめてください。自動更新なら更新時に自動で課金され、止め方はメーカーの案内にあります。
公式ストア:AI時代のネット詐欺からあなたと家族を守るセキュリティソフト

よくある疑問

iPhoneにはウイルス対策ソフトは不要ですか?
Appleが「不要」と述べた公式ページは見つかっていません。ただ、仕組みとしてアプリの動ける範囲が制限されていて、市販のアプリもiPhoneではウイルス対策ではなく詐欺対策が中心です。iPhoneで気をつけるのは、偽のログイン画面にパスワードを入れないことです。
無料のPlayプロテクトだけで足りますか?
2026年9月のAV-TESTの試験では、Playプロテクトも認証を得ています。提供元不明のアプリをオフにし、OSを更新していれば、基本の守りはそろいます。詐欺サイトの警告を足したい、家族の端末もまとめたい、という場合に有料のアプリを考えます。

まとめ

スマホの被害の中心は、不正アプリと偽サイトです。不正アプリはAndroid側の問題で、「提供元不明のアプリ」をオフにすれば大きく減らせます。偽サイトはOSを問わず起き、ソフトが足せるのは主にこちらの警告です。標準のPlayプロテクトも、2026年9月の試験で18点中17.5点を取っています。

Androidを使っているなら、今日のうちにPlayストアの[Playプロテクト]を開き、スキャンがオンかを確かめてください。家族のスマホも一緒に見ておくと安心です。

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