雑学

宝くじの一等は、雷に打たれるより低い確率?

2026年7月公開 · 2026年9月更新 · 読了7分
宝くじの一等は、雷に打たれるより低い確率?

年末ジャンボ宝くじの1等が当たる確率は、2000万分の1です。これは宝くじ公式サイトが公表している発売枚数と当せん本数から、そのまま計算できる数字です。

アメリカ国立気象局によれば、1年のあいだに雷に打たれる確率はおよそ122万分の1。つまり1等は、雷に打たれるより16倍ほど起こりにくい出来事です。この記事では、等級ごとの確率、買った300円がいくら戻るのか、確率を上げる方法があるのかを、公式の数字と法律の条文から順に確かめます。

1等は2000万枚に1本

2025年の年末ジャンボ(第1082回)は、2000万枚をひとまとまりの「ユニット」として23ユニット、合計4億6000万枚が発売されました。1等7億円は23本です。

1ユニットにちょうど1本という設計です。どのユニットの券を買っても、1枚だけ買ったときに1等を引く確率は2000万分の1で変わりません。

百分率に直すと0.000005パーセントです。発売されたユニットの数が増えると1等の本数も増えますが、全体の枚数も同じ割合で増えるので、1枚あたりの確率は動きません。「今年は1等が23本もある」という宣伝は、当たりやすさの話ではなく、売る枚数が多いという話です。

等級ごとの当たりやすさ

1ユニット2000万枚の中に、どの等級が何本入っているかを並べると、確率の差がはっきりします。本数は公式発表の総本数を23ユニットで割ったものです。

2025年 年末ジャンボ(第1082回)1ユニットあたりの本数と確率(宝くじ公式サイトの当せん本数から計算)
等級当せん金1ユニットの本数1枚で当たる確率
1等7億円1本2000万分の1
1等前後賞1億5000万円2本1000万分の1
2等1億円1本2000万分の1
3等1000万円4本500万分の1
1等組違い賞100万円199本約10万分の1
4等100万円40本50万分の1
5等1万円6万本約333分の1
6等3000円20万本100分の1
7等300円200万本10分の1

100万円以上の当たりをすべて足しても、1ユニットに247本です。1枚あたりに直すと約8万分の1。1万円以上まで広げても約332分の1で、当たりの大半は6等と7等が占めています。

雷と比べるとどうなるか

アメリカ国立気象局は2009年から2018年の統計をもとに、1年間に雷に打たれる確率を122万2000分の1としています。宝くじの1等は、雷に打たれるより約16倍まれという計算です。

ただしこの数字はアメリカの人口と気候にもとづくもので、日本にそのまま当てはまるわけではありません。

もうひとつ注意したいのは、比べている単位が違うことです。雷の数字は「1年間に1人が打たれる確率」で、宝くじは「1枚が当たる確率」です。同じ国立気象局は、80年生きるとした場合の一生の確率を1万5300分の1としています。一生で比べると、雷に打たれるほうが1等の約1300倍起こりやすいことになります。

なお、雷に打たれた人のうち亡くなるのは約1割で、残りの9割は何らかの後遺症を抱えることが多いと同局は説明しています。確率の比較は面白い話題ですが、雷は宝くじと違って避けるべき出来事です。

10枚買えば300円は必ず当たる

確率が低いのは上位の等級だけです。7等300円は4600万本あり、全体の4億6000万枚に対してちょうど10枚に1本の割合になります。

宝くじの買い方には連番とバラがありますが、どちらも10枚ひと組には下1桁の0から9がすべて含まれます。7等は下1桁の数字で決まるので、10枚買えば300円が必ず1枚は当たります。3000円を払って300円が戻る、という意味です。

連番は組と番号の上5桁が同じで、下1桁だけが0から9まで並ぶ買い方です。バラは下1桁だけがそろい、番号は連続しない買い方です。1等と前後賞をまとめて取れるのは連番のほうです。

ただし連番でも10億円がそろうとは限りません。前後賞は1等と同じ組で番号が1つ違う券なので、1等の下1桁が0なら「1つ前」は下1桁9の別の束に、9なら「1つ後」は下1桁0の別の束に入ります。連番10枚の中に1等と前後賞の3枚が並ぶのは、1等の下1桁が1から8のときです。

300円のうち、いくら戻るのか

宝くじ公式サイトによると、2024年度の売上7598億円のうち、当せん金として支払われたのは46.5パーセントでした。残りは発売元へ渡る収益金が36.2パーセント、印刷や売りさばきの経費が16.0パーセント、社会貢献広報費が1.3パーセントです。

300円のくじ1枚あたり、平均して140円ほどが当せん金として戻る計算になります。収益金は全国の都道府県と20の指定都市に納められ、少子高齢化対策や公園整備、教育や社会福祉の施設づくりなどに使われています。

戻る割合が半分を下回るのは、法律で上限が決まっているからです。当せん金付証票法の第5条は、当せん金の総額を原則として発売総額の5割までとしています。同じ条文は1枚あたりの最高額も、券の金額の50万倍まで(総務大臣が指定するくじは250万倍まで)と定めています。300円の券なら250万倍で7億5000万円。年末ジャンボの1等7億円は、この上限の内側で設計された金額です。

確率を上げる方法はあるか

買う枚数を増やす以外にありません。当たりの本数も全体の枚数も抽せんの前から決まっているので、売り場や購入日を変えても1枚あたりの確率は動かないからです。

10枚買えば200万分の1、100枚買えば20万分の1です。雷に打たれる122万分の1に並ぶには17枚、金額にして5100円分が必要です。ただし何枚買っても、平均すると払った額の半分強が戻ってこない点は変わりません。

「1等がよく出る売り場」が話題になりますが、たくさん売れる売り場は当せん券もたくさん出る、というだけです。1枚あたりの確率は、どの売り場で買っても2000万分の1のままです。

ロト6と比べると

数字を選ぶタイプのロト6は、1から43の中から異なる6個を選び、すべて一致すれば1等です。43個から6個を選ぶ組み合わせは609万6454通りあるので、1口で1等を当てる確率は約610万分の1です。

ジャンボの2000万分の1より3倍ほど当たりやすい計算ですが、1口200円で1等の理論値は2億円です(キャリーオーバー時は最高6億円)。確率が高いぶん、1等の金額も小さく設定されています。

よくある疑問

宝くじの当せん金に税金はかかりますか?
所得税はかかりません。当せん金付証票法の第13条が、当せん金品には所得税を課さないと定めています。ただし受け取ったお金を家族や友人に分けると、1年に110万円の基礎控除を超えた分には贈与税がかかる場合があります。
当せん金はいつまでに受け取ればいいですか?
支払開始日から1年以内です。期限を過ぎた当せん金は全額が発売元の都道府県と指定都市に納められ、公共事業などに使われます。公式サイトによると、2026年8月31日時点で直近の年末ジャンボの1億円以上の当せん券のうち16本がまだ換金されていません。
連番とバラでは、どちらが当たりやすいですか?
1枚ごとの確率はどちらも同じです。違うのは当たり方で、連番は1等と前後賞をまとめて取れる可能性があり、バラは組や番号がばらけるので当たりが分散します。10枚で7等が1枚必ず当たる点も共通です。

まとめ

年末ジャンボの1等は2000万分の1で、1年間に雷に打たれる確率より約16倍まれです。当せん金の総額は法律で発売総額の5割までと決まっていて、2024年度の実績では300円のうち約140円が戻る計算でした。確率を上げる方法は買う枚数を増やすことだけで、売り場や買い方では変わりません。次に宝くじを買うときは、上の表で「自分が本当に当たりそうな等級」を確かめてから、何枚にするかを決めてみてください。

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